吉川 達夫
実践 英文契約書の読み方・作り方
英文契約書には、法律英語独特の表現が用いられる。たとえば、助動詞のshallが「〜しなければならない」という義務、mayが「〜できる」という権利を表し、mustやcanは使わないということは「常識」であるが、契約書に慣れていない人は戸惑うこともあるかもしれない。 本書はこうした法律英語の基本から、契約書の構成と実例、米国の法文化までを扱った1冊である。 初心者は、第1章の「英文契約書の基礎知識」から目を通すといい。一般的な代理店契約を例に、Head Part(頭書)、Term(契約有効期間)、Termination(契約解除)、Confidentiality(秘密保持)など、契約書を構成する基本的な条項が紹介されている。すべて英文例と対訳が掲載されているうえ、解説も非常に丁寧で、契約書のアウトラインがすっきりと頭に入る。 第4章の「基本英文契約書」には、「製造ライセンス」「意向書」「株主総会議事録」「委任状」など、11種類の契約書の実例が収録されている。こちらは基本構成を身につけた人が、さまざまな契約書の個別の特徴を理解したり、実際にドラフティングをしたりする際に役立つ。 また、第3章の「米国法の基礎知識」も充実した内容で、米国の司法システムや法慣習をはじめ、製造物責任や特許法など契約書に関連する個別法規の概要を知ることができる。 全体として、入門者に配慮しながらも、リーガル部門の専門家や翻訳者にも役立つ内容を盛り込んだ「本格的な入門書」に仕上がっている。海外法務に携わる人は買っておいて損のない1冊と言える。(成重 寿)
いろいろなことがカバーされてはいるようだ。しかし、とにかく調べづらい。どこに何が載っているのかよくわからない。買ってみたはよいものの、本棚にずっと放置している。
幅広い読者層を取り込むためか、法律翻訳について1章設けられているのだが、この本で契約書翻訳を学ぶのは得策ではないと考える。理由は以下の2点。
法学部出身以外の人が英文契約を学ぼうと思っても、どこから手をつけて良いのか分からないと思う。専門用語はもちろん、アメリカと日本とでは、法体系も違えば、その社会的背景も異なる。この本は、単に英文契約書のみならず、契約の付随的状況をも解説してくれている。これから、英文契約書の勉強に取りかかろうとする人に、お勧めの入門書。 |
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このページの情報は 2006年7月15日17時36分 時点のものです。 |




