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内田 樹

9条どうでしょう

9条どうでしょう

人気ランキング : 11887位
定価 : ¥ 1,260
販売元 : 毎日新聞社
発売日 : 2006-03

価格:¥ 1,260
納期:通常24時間以内に発送
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二十何年か生きていると、しみったれた気分のときにどうすればよいかっていう自分なりの処方がなんとなく分かってくる。

しみったれた気分のときは、村上春樹か、内田樹の本を読む。しみったれた気分というのは、だいたいにおいて、やることがうまくいかなかったり分からなかったりして、周りの世界と自分の間に不協和を感じているときである。村上春樹を読むと、そういった不協和と共生することができるようになった気がするし、内田樹を読むと、不協和に現実的に対処する方法が分かるような気がする。そのような効果が実際にあるのかどうかは疑問だけど、とにかく「気がする」ってところが重要である。

ということで、しみったれた気分だったので、内田樹を読んでみた。今回は憲法の話である。憲法の話とか自衛隊の話とかは、まあまた見事にしみったれた話なのであるが、内田樹は見事にそれを扱って、読者の前に「こんな風に捌いてみたけどどうでしょう?」みたいな形で提示してくれる。今回も見事な捌きぶりでした。共著の町山智浩の文章も、かなりよい。

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憲法9条に関する本。とっても面白かった。9条って、よくわからないんだけど、日本憲法の象徴みたいなものでしょ?なにはともあれ「戦争はしない」ってことだよね。要は。そういうのはあんまり手を触れないほうがいいんじゃないのかな、と思うんだけどどうでしょう? 軍隊のある「普通」の国になるだけです、といっても例えば日本以外から眺めたら、印象としては「平和憲法を捨て去って、再び武力を手に入れた日本は…」みたいになるんじゃないのかな。。論理じゃなくて印象として。

4人ともさすが、っていう感じだった。特に小田島さんは、初めて読んだのだけど、すんごいのね。べらぼうに面白い。この人の本ももっと読みたくなった。内田先生は、あいかわらず面白し、いろいろ示唆深い気がする。本屋で内田さんのとこだけでも一読の価値はあると思うよ、本当に。

オススメ度

憲法を巡る論争に一石を投じる好著。内田樹と3人の”悪友”による4つの独立した論考。内田以外は学者ではないが、全員が「現実と渡り合う鋭い嗅覚」を持つ魅力的な人物だ。そしてサヨクでもない4人が、「憲法第9条を変える必要はない」という結論で一致する。その理由が、それぞれユニークなところが面白い。内田によれば、9条と自衛隊は、アメリカの対日占領政策が生み出した「双子」であり、「戦争を放棄しながら、しかし自衛の軍備を持つ」という「矛盾」こそ、戦後の日本人が意識して選び取った合理的な「人格分裂」であった。アメリカに押し付けられた「現実」ではあるが、「一見両立しえないものを、両立させている知恵」こそ、日本の国益に大きく適うことは歴史が証明している。だから9条を変える必要はない。

もと軍事オタク少年で、自衛隊にも体験入隊した在米の映画批評家の町田は、戦争を遂行する「兵隊」の視点から、改憲論者の「国民国家」の無理解と抽象的な戦争観を批判する。もと作詞家のライター小田嶋は、「国を守る」ことと「愛する家族を守る」ことを同一視する欺瞞を鋭く突き、国民の生命・財産を守るという「国家の一番の使命」と9条の親和性に注意を促す。アメリカで起業した会社社長の平川は、憲法に冷淡になったここ20年の日本人の心理を分析し、「現実」とは、第9条を含めて我々が作り出すものであり、「与えられた現実にただ回収される」受動性と対置する。4人とも「原理主義」の純粋性を嫌い、9条という歴史的偶然性をどうプラスに転化するかに腐心するが、いずれも”軽いノリ”の底に優れた大局観が光る。

 
 
 
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このページの情報は
2006年7月15日17時36分
時点のものです。

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