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定価 : ¥ 777
販売元 : 岩波書店
発売日 : 2006-05 |
価格:¥ 777
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イラク戦争をどうとらえるか。イラク政府は、9.11テロとは何のかかわりもなかった。大量破壊兵器などもなかった。それなのになぜ、アメリカは、イラク戦争を始めたのか。それは、戦争によって、国土を破壊し人を殺し、軍需産業を大もうけさせるため、壊した後は、復興だとばかり、産業界をもうけさせるため、さらに、石油の利権を得るため、傀儡政権を打ちたて、いっそうの経済的な利益をあげるため、イスラエルに近い中東に睨みを利かせるため…。ブッシュ政権には、とてもうまみたっぷりの戦争だった。と、ここまでが、わたしのこの書を手に取る前の認識でした。
ただどうしてもはっきり分からないのは、日本政府のあまりの対米一辺倒です。国内的には、教育基本法の改定や共謀罪の創設で思想統制を図りつつ、対外的には、憲法9条を変えて、徹底した対米追随で戦争への道にまっしぐらに突き進もうとしていることです。そうすることによって、経済的な利益をさらに得られる(財界の人々は、金しか頭にない)と本気で考えているのだろうか、ということでした。
この書は、その疑問に応えてくれるものでした。政財界の人々からのインタビュー等も豊富に含まれ、彼らの真意に迫っています。
日頃、新聞はよく読むようにしていますが、新聞では報道されないこと、事実の点と点でつなげて考えられなかったことが、ここでは線に、面に、いえ、大きなどす黒い反国民的な潮流として抗しがたいほどの
大きな力でわたしたちを押し流そうとしていることを知って戦慄を覚えます。今、多くの方に読まれるとよいと思います。
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最後の「改憲への策動を、断じて許してはならない」が、本書のすべてを語っている。
抑も「策動」とは何だ。確かに、本書の至る所に書き散らされた議員や財界の黒い話は、恐らく事実であろう。だが著者等マスコミが「権力者」を叩けば、それで平和になるというのだろうか。昨今、大きいうねりを見せる改憲の潮流は、困難な現状を如何に克服するかという選択肢を、「国民自らが」模索したが故に生れたという側面を軽視してよい筈はない。
策動=権力/正義=権力批判という著者の視点は、「権力者」の視点の裏返しに過ぎない。著者には、国民という生き物は、権力者に躍らされる哀れな存在と映っているのだろう。だから著者を初めとする先覚者=マスコミが守ってやらなければならないというのであろう。随分ありがたい話である。
本書が著者の立場を抑え、改憲の潮流を整理したものなら、意味のあるものであり得たかもしれない。しかし改憲反対の著者の「偏見」は、自身の正当性を装うことすら出来ていない。この様な書き方では、仮に著者の主張が正しくとも、逆に読者を改憲へと進めるであろう。
この著書に賛同できるのは、これを読まずとも、始めから著者と同意見の人物に限られる。
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教育基本法の改正,共謀罪の新設など,現在の国会で審議中の問題が,すべて同じ根っこを持ったものであることを教えてくれる一冊。
その根っことは,現在の国会議員の手によって,憲法のあり方そのものを変えてしまおうとする「改憲潮流」。
本来,憲法とは,国家権力を制限するルールとして国民が国家に突きつけたものであり,主権者である国民に対して国家が特定の考えを押しつけるものではなかったはずのもの。
明治天皇が臣民に対して法律の範囲内で権利を与えた「外見的立憲主義」(=大日本帝国憲法)の元で太平洋戦争が起こり,国民の自由が踏みにじられたことを忘れるわけにはいきません。
政府による憲法改正の方向性は,まさに戦前への逆コースをたどろうとするもの。憲法9条の改正論議は,こうした方向性の一つの表れに過ぎないことを,今こそ読み解いておく必要がありそうです。
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世襲議員たちのインナーサークルで活動してきた小林節・慶応義塾大学教授「自民党の二世、三世たちというのは・・・こういう感覚があるんだよ・・・どこまでも自分は死なない、ゲーム感覚なんですね。・・・私も、しかし、年を取ってわかってきたんです。人間の命の重みをね。二十歳になった娘のことなどを考えると・・・大学は教授にならないと人間じゃないところ。娘が生まれた頃、幼い頃の私は、そのための条件作りに明け暮れていて、わからなかったんですよ」『NHK番組改変事件』「まことに申し訳ありませんでした」 秋山耿太郎(こうたろう)朝日新聞社長の謝罪(二〇〇五年九月)は、松尾武・元NHK放送局長らに対する取材内容などをまとめた内部資料がジャーナリストの魚住昭氏にすっぱ抜かれた(月刊『現代』二〇〇五年九月号)問題に限ったものであり、当該記事そのものについては、真実と信じるに足る根拠があったとして、謝罪も訂正もしていないのだが、安倍、中川両氏がNHKの番組に介入した事実をスクープした社会部の本田雅和記者は、会員制の読者サービス部門「アスパラクラブ」に異動。彼と近しい記者たちも編集局を外れ、あるいは全国に散っていった。「朝日は土下座したとのみ、世間は受け止めた。いや、朝日新聞社として、敢えてそう受け取られるように仕向けたのではないかという疑念が、私にはどうしても払拭できない。」
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昨今、日本国憲法を改正しようと言う動きが活発化する動向を見事にとらえています。改憲論に対して詳細な批判を加えています。今まで改憲論者であった小林節氏の変節についても詳しく書かれています。立憲主義がなし崩しにされていく世の中に軽症を鳴らす為にも有益な本です。そして、改憲論の危なさも指摘しています。