木村 昭二
税金を払わない終身旅行者―究極の節税法PT
「税金がもっと低ければ…」と誰でも一度は思ったことがあるだろう。本書は「究極の節税」、つまり税金を合法的に支払わない方法を解説した書である。Permanent Traveler(PT)=終身旅行者になるには、年間500万円の所得と、金融資産1000万円があれば実現可能といわれている。だが、著者は、読者全員が終身旅行者になれると考えてはおらず、むしろ本書を「実行が到底不可能な小説」として読むことを勧めている。海外生活に自信のない人でも読む価値は十分にある。特に「日本に何かが起こった際に参考になるライフスタイルの一つになるかも…」という点は、予言のようでもあり興味深い。日本居住者は、タックス・ヘイブン国をいかに利用しても、節税を合法的に実行するのは無理である。また、世界のトレンドもこれらタックス・ヘイブンの取り締まりを強化する方向に向かっている。日本でも、1998年4月の金融ビッグバン以来、200万円以上についての送金は金融機関がすべて税務当局に報告しており、無許可で海外へ持ち出し、持ち込みできる金額は、従来の500万円相当額から100万円まで引き下げられた。本書の「実践編」では、PTは5つのフラッグ、国を利用するのが基本であるという説明をもとに、世界のタックス・ヘイブン国のメリット、デメリットを検討する。また、2国間、3国間を旅行するスキームも図解入りでわかりやすく解説している。そして本書の後半では、いよいよPTになった気分の読者に対し、プライベートバンク、オフショア金融商品などを紹介する。PTは居住国以外の国の不動産は購入しない、目立つ車種、色の車には乗らないといったアドバイスは、スパイ映画『007』を想起させておもしろい。ただ残念なのは、このようなジャンルの書物では読者がもっと深く研究できるように通常URLを表記するが、本書には載っていないという点だ。日本という国の枠から自分を外して、外から日本を観察する可能性を秘めた節税解説書である。(青木和夫)
この本を読んで一番、インパクトが強かったのが、ある国の「居住者と非居住者」によって支払うべき税金の額が変わってくるということだ。日本の場合、日本に家族を含む住所がなく、日本非滞在期間が一年を超えた場合、その人は日本の非居住者とみなされる。非居住者はさまざまな税金を免除される。ただ、日本の国籍を捨てるのは必ずしもよい判断とはいえない。年金をもらう権利などを失ってしまうからだ。例えば米国の国籍を取得することはPTとして不利になる。なぜなら、米国の場合は国籍を持っているだけで、世界中の国の所得に対して課税されるし、また、徴兵の義務を負うからだ。
究極の節税法PTに税理士として賛同します。
本書にあるPTの考え方こそ、できる、できないにかかわらず、日本人がもっとも、考えなければならない事ではないだろうか。知識として、知っておいて損はない。お上の言いなりの、この国民性を考えないと、搾取されるばかりで、いいことなし。国なんかに縛られるか!の意地を持ちたい。ちなみに、私は米国在住ですが、PT的に暮らしている人は多いですよ。ただし、現実には、困難、面倒が多く、それなら、税金払ったほうが楽となるのでは。
なかなか分かりやすかったのですが、自分が行動するのは現実的に難しそう・・・。やはり、世の中、お金がものをいう事を改めて感じてしまった。
読んでいくうちに『こんなの実践不可能』とつくづく感じた。『日本の非居住者』になるための経済的、社会的コストは非常に大きく、とんでもない資産を築いた人以外そんな思い切ったことは無理だと思う。多くの人は結局は節税ならぬ、脱税になってしまうような気がする。節税に固執するあまり人生の潤いを失っては元も子もない。また、おすすめのタックスヘイブンとして南海の孤島、バヌアツ共和国があげられているのは笑った。ウルルン滞在記じゃないんだから・・・。 |
売れ筋商品
このページの情報は 2006年7月15日17時36分 時点のものです。 |




