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苦海浄土―わが水俣病
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| 価格 | 商品名 |
| ¥ 700 | 苦海浄土―わが水俣病 |
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有機水銀に体を蝕まれ、破壊され、命を奪われたものたちの声 |
チッソが海に流した有機水銀に体を蝕まれ、破壊され、命を奪われたものたちの声を石牟礼道子さんが言葉に刻んでいます。患者となってしまった漁民たちが発する言葉は、生命を軽視し利益を優先する企業倫理に身を染め、かつて持っていたはずの心の世界ー命への底抜けの優しさと信頼ーを失ってしまった日本人の心をえぐります。この本に詰まっている言葉に何度も触れて、失ってしまったものを取り戻したい。たとえ、激痛に襲われたとしてもー
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水俣病とは何だったのか?若者こそ読むべきでは? |
多くの人々が水俣病という公害があったことを学校の社会の授業などで勉強し、知識としては知っているでしょう。でも、「水俣病=公害」という理解の仕方がいかに表層的かを本書を読んで痛感するのではないでしょうか。つまり、本書を読めば、水俣病とは、本当はどういった状態であったのかをイメージすることができるようになるのです。水俣病にかかって死んでいく人々の軌跡や、水俣病という恐怖が村を飲み込んでしまう恐怖が書かれています。
著者の石牟礼道子さんは、水俣のすぐ近くに住まれていたようで、実際に水俣に赴き、聞き書きをするのですが、「言葉として聞き取ることができないもの」をも自らの言葉として汲み取り、表現しています。それが単なる創作とはまったく異なる切実さを持って作品を支配しています。
タイトルにも挙げたように若い人こそ読むべきかもしれません。かくいうワタシも80年代生まれで、水俣病のことなぞ何も知っていなかったことを思い知ったのですから。
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「命の価値を想え」というメッセージ |
ここに云う「苦海」は、すなわち水俣湾のこと。1960年代の高度成長の中で公害の犠牲となり、しかし長年無視されてきた世界である。そこでは「命の価値」は金銭に換算され、しかも「死」をさらに葬り去ることが通例になっていた。それを綴った本文は著者による聞き書きの体裁を取っているが、実は全て創作だという。だがそれは単なる創作ではなく、熊本弁で綴られた言葉の全てが「語られぬ言葉」の代弁となっている。
ところで、第3章「ゆき女きき書き」の最後にこんな表現がある。
「うちゃ『ぼんのう』の深かけん、もう一ぺんきっと人間に生まれ替わってくる」
たった一言だが、この一言に「なぜ死ななければならないのか」という、水俣病の犠牲になり、不条理を押し付けられた全ての人々の想いが集約されているような気がする。

